ドーナツサコッシュ(3) - サコッシュの仕様を決める

第二回目からの続きです。「ドーナツが買いに行きたくなるようなサコッシュ像」について考えてきた結果、だいぶイメージが固まってきましたので、いよいよ仕様として決めていく課程となりました。「薄手の生地」でもなく「鞄状」でもなく「サコッシュとして使いやすく」かつ「日常のシーンにも違和感無いもの」。布地感がしっかりとある、ニュートラルかつファニーなユーティリティ。これを実際に目に見える形の情報として落としこんでいきます。さてさてどのような形になるのでしょうか!?

「こんな感じが良さそうかな?」と思い浮かんだ要素を箇条書きで書き出していきます。


仕様概要

・ドーナツ柄のサコッシュ

・自然素材の生地を用いた使い勝手の良いもの

・自転車シーンにも、普段使いにも

・表面:白地もしくは無漂白の生地(白に近いもの)にスミ一色刷り

・裏面:黒地もしくは黒にちかい生地でホワイト一色刷り

・サコッシュ内部:ドーナツ収納用ポケット(生地は裏面と同じ。裏面側に縫い付け)


寸法等

・本体サイズ = W37cm×H27.5cm

・肩紐 = 長さ 100cm / 幅3cm


生地

・生地(候補1):コットン 4オンスシーチング(コットン100%,薄手平織り)

・生地(候補2):コットン 6オンスツイル(コットン100%,薄手平織り)

・生地(候補3):キャンバス 12オンス(コットン100%)


仕様としてのポイントは表と裏で生地色が異なるところになります。コストを考えると1種類の生地で制作した方がもちろん安いのですがアザミユウコさんのデザインコンセプトは表面が白地、裏地が黒地というもの。これを活かすには生地色そのものを白ベースのもの、黒ベースのもの2種類用意するのがよさそうです。


寸法は「普段使い」「自転車シーン」両方での便利さを求めた結果の数値として落とし込みました。肩紐100cmは女性には少し長いかもしれませんが、ゆったりと腰のあたりまで下がった使い勝手を求めるにはこのくらいあった方が良さそうです。長すぎる文には結んでいただけるので「短くて不便」という要素を避けるようにしました。肩紐の幅が狭すぎるとこれまた使い勝手が悪いのでゆったりと3cmの幅を設けることにしました。


生地はコットン、キャンバスの風合いを活かしたものが理想に近いと思い、上に挙げたような候補を考えました。このような生地となると「実際どのくらいの厚みと、織りのものを選ぶか」という部分が悩ましいです。薄すぎては質感が伴わず、厚すぎるとぼてっと重くなってしまいユーティリティとしての便利さを損ないます。「ちょうど良い加減」の生地選びがなんとも悩ましいです。


とはいえだいぶ「仕様っぽい」イメージが固まってきました。実際に作るとなるともう少し考える要素がありそうです。そのあたりについてはまた次回ご紹介させていただきますねっ。